福祉用具貸与事業

福祉用具の貸し出し


要介護の人は、日常生活を過ごしやすく、また機能訓練を行なって自立をめざすための補助として、介護保険を使って福祉用具をレンタルすることができます。このサービスを「福祉用具貸与」といいます。
借りることのできる福祉用具は、特殊寝台、特殊寝台付属品、体位変換器、褥瘡予防用具、車椅子、車椅子付属品、歩行器、歩行補助つえ、スロープ、手すり、移動用リフト、徘徊感知器などです。
要支援者を対象とした福祉用具のレンタルのことを「介護予防福祉用具貸与」といいます。レンタルの対象は基本的には、要介護者の場合と同様ですが、要支援者については、一部の福祉用具のレンタルが制限されています。現実問題として、要介護度の低い要支援の人が、介護ベッドや車椅子、徘徊感知器、移動用リフトなどをレンタルの必要性がほとんどないからです。ただし、特別の事情がある場合には、それらの福祉用具についてもレンタル可能です。
福祉用具のレンタルには、要介護・要支援者を援助する方の負担を軽減する狙いもあります。

福祉用具の購入補助

用具の性質上、貸与するより購入したほうがよいものもあります。
トイレ、入浴用具など、他人が使用しづらい用具や、体格の差などの個人差によって、万人が使うことができないような用具です。対象となる福祉用具は、①腰掛け便座、②特殊尿器、③入浴補助用機用具、④簡易浴槽、⑤移動リフトの吊具の部分の5種類です。
介護保険制度では、購入したほうがよい福祉用具を「特定福祉用具」と定めて、用具を貸し出す代わりに、その用具の購入金額を補助しています。購入の補助は、要介護者・要支援者が先に福祉用具を自分で購入し、後からその金額を支給する方法がとられています(購入時に利用者が全額支払い、保険申請すると9割が利用者に返金されるしくみです)。
補助を受けられる特定福祉用具は、腰掛便座、特殊尿器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトの吊具の部分です。特定福祉用具の購入費の支給上限は、年間10万円までとなっています。
ただし、利用者が1年以内の同一商品を購入することは、破損などの正当な理由がない限り、認められていません。
要支援者を対象とした福祉用具の販売のことを、「特定介護予防福祉用具販売」といいます。対象となる福祉用具、購入の上限額、購入額の9割が後ほど返還されるしくみは、福祉用具販売と同じです。

介護保険が利用できない福祉用具があることを説明する

利用者の中には、福祉用具を購入・レンタルすれば、必ず介護保険が利くと勘違いしている人がいますが、それは間違いです。
似たような福祉用具でも介護保険給付の対象になるものとそうでないものがあります。たとえば、安価な杖は、介護保険の対象外ですが、高価な杖(ロフトランド杖、松葉杖)は介護保険が利用できます。
一方、同じ福祉用具でも購入かレンタルかによって介護保険の対象となるかどうかが異なる場合もあります。たとえば、高価な杖(ロフトランド杖や松葉杖)については、購入は介護保険の対象外ですが、レンタルは介護保険の給付対象です。したがって、事業者が福祉用具を販売・レンタルする際には、介護保険の対象になる用具かどうかをしっかり説明することが重要になります。
また、介護保険の事業者として認められるためには、都道府県の指定を受けていることが必要です。インターネットなどを通じて福祉用具を取り扱う事業者の中には、都道府県の指定を受けていないところがあり、後に利用者とトラブルになるのを防ぐ意味でも福祉用品を販売・レンタルする場合には、都道府県から指定を受けていることも説明するとよいでしょう。
その他、介護ベッドを借りている利用者が、長期間入院する場合、ベッドの使用につき介護保険が利用できなくなります。介護保険が適用されなくなるのは、介護保険と医療保険は同時に利用できないからです。このような場合、入院中のベッドの利用料がかからないようにケアマネージャーが手配することになります。3ヶ月以上の入院になると、ベッドをいったん返却する場合が多いようです。

レンタルは、必要な範囲にとどめるようアドバイスをする

介護保険が利く場合には、利用者負担は1割ですむので、利用者が煩雑にレンタルすることも多くなります。
ただし、多くの人が「たいした負担ではない」と考えて不必要にレンタルすれば、介護保険の財政を圧迫します。加えて、介護保険は地域での利用が増えると保険料が値上がりするしくみであるため、不必要なレンタルは、長期的に他の利用者に迷惑をかけることになります。
単発の利用については、事業者ではなく、病院、保健所、役所が貸し出すこともできます。
事業者にとっては利用回数が多いと、売り上げも増えることになりますが、福祉用具のレンタルは、必要な範囲にとどめるよう、良心的なアドバイスをすることも検討することも必要になるでしょう。

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